対ドミニカ共和国 草の根・人間安全保障無償資金協力 署名式

令和元年12月11日

12月11日(水)、日本国政府による草の根・人間の安全保障無償資金協力3案件の贈与契約署名式を在ドミニカ共和国日本国大使館にて実施しました。署名式には、被供与団体関係者、アスア県上院議員、経済企画開発省及びJICA関係者が出席し、団体代表者と牧内博幸在ドミニカ共和国日本国大使との間で贈与契約が締結されました。
 
署名式において牧内大使は、「日本政府は当国において、草の根・人間の安全保障無償資金協力を通し、これまで学校や職業技術訓練、医療、福祉に重点を置いた案件に対して支援を行ってきております。これは、ドミニカ共和国の将来を担う若者を育てる教育や、それぞれの個性に合った技術を習得すること、また、適切な医療サービスを住民全員が平等に享受できる社会を形成することが、ドミニカ共和国全体の底上げに繋がると考えるからであります。」と述べました。
 
今回、以下の計画を実施するために、合計で251,301米ドルの3件の契約が締結されました。
 

 

サント・ドミンゴ特別区サレジオ会サン・ホセ学校教室建設計画

 

  • 供与金額:85,377米ドル
  • 案件概要:同校は1976年の設立より周辺地域の教育改善に寄与してきたことから、就学希望児童数が年を追うごとに増加しており、草の根支援にて,平成13年度に3教室、トイレ及び食堂、平成20年度には4教室、2事務所、1トイレを建設し、教育施設を拡大しています。しかしながら、依然同校では,教育省必須科目となっている音楽、図工、図書クラス及び選択科目のロボット工学を行う教室が不足しています。当プロジェクトでは、前述のクラスを行うための4教室を建設することで、同校の教育環境の整備がなされ、当国の将来を担う有望な人材の育成が期待されます。
     

 

 

サルセド市ハマオ・アフエラ地区給水施設建設計画

 

  • 供与金額:81,486米ドル
  • 案件概要:サルセド市ハマオ・アフエラ地区は未だ水道が未整備であり、同地区に居住する92世帯住民は生活用水を確保するため、同地区から約3~5キロメートル地点の谷川で1日最低2回水汲みを行っています。被供与団体のグアキア環境協会は、地域住民及び他のNGOと連携し、同地域に小規模水力発電所の建設等を行った経験があります。本計画では、全長10キロメートルの上水道が建設される予定で、同水道設備完備により、地域の生活環境改善が期待されます。
     

 
 

アスア市排水路整備計画

 

  • 供与金額:84,438米ドル
  • 案件概要:本計画の対象となる排水路はアスア市の人口が集中する地区を流れており、近年の人口増加に伴い、回収されずに溜まったゴミが周辺住民によって投棄されています。また、同排水路は老朽化が進み、護岸の崩落や河床部コンクリートの破損が見受けられ、護岸崩落箇所では事故が起こる可能性が指摘されています。本計画では投棄されたゴミの回収、排水路の破損部分の補修及びゴミ投棄防止及び安全対策のためのフェンス設置を行い、アスア市民の生活・衛生環境の改善に寄与します。