平成30年度 対ドミニカ共和国 草の根・人間安全保障無償資金協力 署名式
平成31年3月5日

3月5日(火)、日本国政府による草の根・人間の安全保障無償資金協力4案件の署名式を在ドミニカ共和国日本国大使館にて実施しました。署名式には、被供与団体関係者が出席し、団体代表者と牧内博幸在ドミニカ共和国日本国大使との間で贈与契約が締結されました。署名式において牧内大使は「本日署名を行った案件は、サバナ・グランデ・デ・ボジャ市のプライマリ・ケア施設建設、エル・ポソ市の幼児教育施設建設、サント・ドミンゴ特別区アロージョ・オンド学校の太陽光発電施設整備及びモンテクリスティ市の中古消防車整備となっており、ドミニカ共和国の各地で実施されることとなります。団体の皆様におかれましては、各地域の発展のために熱心に活動されていると認識しており、今回のプロジェクトによって、皆様が行っている活動がより円滑に実施されることを期待します。」と述べました。
案件の概要は以下のとおりです。
サバナ・グランデ・デ・ボジャ市プライマリ・ケア施設建設計画
・供与金額:88,150米ドル
・案件概要:現在、被供与団体が運営するプライマリ・ケア施設は簡素な木造家屋であり、降雨時にはトタン屋根から雨漏りが発生するなど、診察に支障を来していました。今回、新たなプライマリ・ケア施設を建設することにより、サバナ・グランデ・デ・ボジャ市民に対する医療環境の改善に寄与します。


エル・ポソ市幼児教育施設建設計画
・供与金額:87,847米ドル
・案件概要:現在、被供与団体が運営する施設では2~4歳児に加え、政府が設置した施設に入所できなかった5歳児も受け入れる施設を運営しており、同施設においてシングルマザーや貧困層の子供を多く受け入れることで、シングルマザー等の貧困から抜け出すための支援をしています。また、同施設が市内で唯一の2~4歳児を受け入れる幼児教育施設であること、及び各家庭の経済状況を踏まえ学費を免除・減免する措置を講じていることもあり、同施設には多くの入所希望が寄せられています。今回、新たな幼児教育施設を建設することにより、受入能力の拡大が図られるとともに、エル・ポソ市内の幼児に対する教育環境が改善及び、2~5歳児を抱える家庭の経済状況の改善も期待されます。


サント・ドミンゴ特別区アロージョ・オンド学校太陽光発電施設整備
・供与金額:87,202米ドル
・案件概要:アロージョ・オンド学校では、至る所で内壁の亀裂や剥離、水漏れなど修繕が必要な箇所があるものの、同校の財政状況では施設の修繕費用を捻出することができない状況にあります。また、同校では、近年の化石燃料価格の高騰による電気料金の値上げ及び同校の電気設備の老朽化に起因する消費電力の増加により電気料金が年々増加しており、同校も電気料金の削減に努めているものの大幅な削減には繋がっておらず、以前より本格導入を計画している高等部生徒向けの情報処理に関する授業に必要な機材(パソコン等)の整備などができていない状況にあります。今回、太陽光発電施設を整備することにより、被供与団体の財政状況が改善され,同校の修繕費用及び情報処理機材等の整備費用の捻出が可能になるなど、同校の教育環境の改善に寄与します。


モンテクリスティ市中古消防車整備計画
・供与金額:72,062米ドル
・案件概要:モンテクリスティ市消防署では1台の消防車を所有していますが、製造年が古いため消火活動途中に故障が発生するなど迅速な消火活動に支障を来していました。今回、日本の地方公共団体で使用されていた消防車を供与することにより、迅速な消火活動が可能となり、モンテクリスティ市民の安全の確保に寄与します。

