令和5年度 対ドミニカ共和国 草の根・人間安全保障無償資金協力「ダハボン市教育施設拡張計画」署名式

令和5年8月21日
 8月21日(月)、在ドミニカ共和国日本国大使館において、高木大使とアンパロ・ベルトラン・ラウレンシオ学校長は、草の根・人間の安全保障無償資金協力案件の贈与契約署名式を実施しました。案件の概要は以下のとおりです。

(1)案件名:「ダハボン市教育施設拡張計画」
(2)供与金額:311,122米ドル 
(3)案件概要:教室2棟、事務棟1棟
(4)背景、期待される効果
 ドミニカ共和国とハイチの国境付近に位置するダハボン市では、低収入の家庭の割合が高く、無償の公立校に通う多くの児童生徒がいます。被供与団体であるマドレ・ヘルトゥルディス・カスタニェル教育施設は、2004年に設立された幼・小・中一貫の公立校で、質の高い教育を提供しているため入学希望者が非常に多く、現在、定員超過となっている教室が存在する上、待機児童の問題もあります。また、現在の教室数では国の推奨する全日制教育の実現は難しく、児童生徒は午前と午後で学級を入れ替える二部制で、半日しか授業が受けられない状況です。その他、理科室や職員室、就学前教育用教室なども不足しています。
 今回の案件実施により、新たに教室3棟を整備することで、全児童生徒765名が全日制で授業を受けることができるようになり、就学前教育課程(3、4歳児)50名、小学1、2年生60名の待機状態が解消されます。さらに、教室整備による基礎教育の質の向上に加え、職員室、事務室を含む事務棟を整備し、教職員の勤務環境を改善することにより、学習指導能力の向上も期待されます。